投資初心者必見!つみたてNISA(積立NISA)のメリット・デメリットについてご紹介!

今の給料や所得では満足できず、手元のお金をもっと増やしたいというのは誰しもが思うことです。

だからといって、銀行に預貯金をしたところで超低金利な日本では、ほとんど預貯金が増えることはありません。

ただ老後のことも考えると、少しでもお金があると豊かな生活が送れる可能性があります。

そこで今回は、つみたてNISA(積立NISA)のメリット・デメリットについてご紹介します。



つみたてNISA(積立NISA)とは

アルファベット表記されている「NISA」は、「少額投資非課税制度」のことをいいます。

つみたてNISAは2018年1月から制度がスタートしましたが、2014年からスタートした「一般NISA」と同じく、譲渡益(投資で得られた売却益)、分配金は非課税の対象になるのです。

金融庁は、現役世代を中心とした一般の方に安定した資産を形成してもらいたいという思いがあったことから、2014年に一般NISAを導入しました。

そのことからNISAは「長期・分散・積立投資」ができ、投資の利益に対して一定期間非課税という特徴があります。

おもに一般NISAを利用しているのは60~70代と年齢層が高く、NISAの積み立てによる利用は総口座数の1割以下です。

ただ一般NISAは、短期間での値上がりを求め、大きな資金を一度に投資するやり方をしている投資家に利用されています。

それに対してつみたてNISAは、長期にわたって分散、積立投資ができる制度で、一般の人に安定的に資産が形成できるようにと誕生したのです。

では具体的に、つみたてNISAの特徴についてみていきましょう。



つみたてNISA(積立NISA)の特徴

まず一般NISAとつみたてNISAについて比較してみます。

  一般NISA つみたてNISA
対象者 日本在住の20歳以上の方 日本在住の20歳以上の方
投資可能期間 2023年12月末まで 2037年12月末まで
非課税期間 投資した年より最長5年間
(ロールオーバー利用で最大10年間)
投資した年より最長20年間
年間投資上限額 1,200,000円/年
(2015年までは1,000,000円/年)
400,000円/年
投資対象商品 上場株式(ETE・REIT含む)
公募株式投資信託など
長気積立・分散投資に適した一定基準を満たした公募株式投資信託・ETF
投資方法 一括買付、積立も可能 定期かつ継続的方法による積立

一般NISAとつみたてNISAは選択制となっており、併用することはできません。

つみたてNISAの年間投資上限額が400,000円までで、この範囲内であれば非課税となります。

非課税枠の年間400,000円までの投資によって得られた利益に対して、最長20年間非課税になるのです。

2021年4月現在では投資可能期間が2037年12月末までに設定されています。

2018年から投資を始めた方は、毎年400,000円の積み立てをしたとすると、400,000円×20年=8,000,000円の投資元本を積み上げることが可能です。

つみたてNISAで購入できる金融商品は、金融庁が定める一定基準をクリアした投資信託・ETF(上場投資信託)となっています。

初心者に向いていない金融商品や、積立投資に適さない金融商品が存在しないことから、投資初心者でも投資先を選びやすくなっているのです。

つみたてNISAの対象商品のおもな要件は以下のようになっていますので確認してください。

対象 購入時手数料 信託報酬
公募株式投資信託 パッシブ型 国内資産 ノーロード
(口座管理料、売却、解約手数料ゼロ)
0.50%以下
海外資産 0.75%以下
アクティブ型 国内資産 1.00%以下
海外資産 1.50%以下
上場投資信託
(ETF)
国内ETF 1.25%以下
(口座管理手数料ゼロ)
0.25%以下
海外ETF 0.25%以下

 

 

つみたてNISA(積立NISA)のメリット・デメリット

前述のように、つみたてNISAは投資初心者に向いている制度です。

これからつみたてNISAを始めようと検討している方は、以下のメリット・デメリットがあることを知っておきましょう。


つみたてNISA(積立NISA)の6つのメリット

ここでは、つみたてNISAのメリットについて6つご紹介します。

●運用益が非課税

投資で利益を得た場合は、利益に対して20.315%の税金がかかります。

しかしつみたてNISAは非課税のため、利益に対して税金はかかりません。

最長20年間非課税で投資できることから、本来必要な課税分を投資に回すことができるのです。

●少額から投資できる

証券会社によっては、毎月の積立金が100円という少額のものもありますが、100円から投資できる金融機関は限られています。

最近では100円とまではいかなくても、お小遣い程度から始められる投資があるのです。

無理のない金額から投資を始めて、資金に余裕が出てきたときに投資金額を増やしていくといいでしょう。

●売買のタイミングを判断しなくていい

つみたてNISAの投資方法は「積立」のみで、一括投資はできません。

積立のタイミングは、毎日、毎週、毎月、隔月、3ヶ月ごと、年に2回など、自分の資金状態によって選ぶことができます。

売買のタイミングを図らなければならない投資はプロであっても難しいですが、つみたてNISAのような積立投資は、自分のタイミングで買い付けをすることから、投資のタイミングを図る必要がなく、買い付ける手間がないのです。

●投資初心者でも低コスト・長期投資ができる

前述のように、つみたてNISAの金融商品は、金融庁が「長期」「積立」「分散投資」ができ、金融庁の一定基準を満たした投資信託・ETFです。

販売手数料がなく、信託期間が20年以上、信託報酬などのコストの水準が低いなどのルールがあり、非課税期間が20年ということを考えると、低コストで投資を行なうことができます。

低コストで投資ができる分、長期的な投資が可能であるのもメリットといえるでしょう。

●いつでも資金を換金可能

つみたてNISAで積み立てた資金は、いつでも自由に換金することができます。

住宅、教育、老後、余暇など、資金が必要になったときに融通をきかせることができるのです。

●年齢の上限がない

他の投資の制度であるiDeCo(イデコ)では、積み立てられる年齢が60歳までと決められているため、長期的な投資を行なうことができません。

しかしつみたてNISAは年齢上限がないため、何歳から始めても長期的に投資することができるのです。


つみたてNISA(積立NISA)の6つのデメリット

次に、つみたてNISAのデメリットについて6つご紹介します。

●元本割れする可能性がある

前述では、つみたてNISAの金融商品は金融庁の基準を満たしたものとお伝えしました。

ここで気をつけてほしいのは、あくまでも金融庁が「厳選」した商品であり「元本保証」をしているものではありません。

投資信託やETFは元本が変動する商品であるため、運用中や売却時に元本割れする可能性は十分にあるのです。

●投資信託の金融商品数が少ない

金融庁が厳選したつみたてNISAの金融商品は、投資初心者であっても金融商品を選択しやすいのはメリットです。

その反面、最近話題の投資信託が存在しているとしても、その商品がつみたてNISAの対象ではない場合、つみたてNISAで購入することはできないため注意しましょう。

●個別株式やREITは対象でない

個別株式やREIT(不動産投資信託)は、つみたてNISAの対象ではありません。

非課税枠の中で国内・国外の個別株式やREITへの投資を視野に入れる場合は、つみたてNISAから一般NISAへの転向を考える必要があります。

●損失の繰越控除が不可

繰越控除とは、損益通算で損失を引ききれないときに、残った損失分を3年間にわたって繰り越し、翌年以降の利益から差し引きことをいいます。

税金の負担を軽減するための制度ですが、損益通算できないつみたてNISAは繰越控除することはできないのです。

●所得控除が不可

他の投資制度であるiDeCoでは、積み立てた全額所得控除となります。

しかしつみたてNISAでは、積み立てた金額は所得控除の対象にはなりませんので注意してください。

●非課税枠は翌年以降持ち越し不可

例えば今年の投資額が300,000円、残りの非課税枠が100,000円であった場合、非課税枠の100,000円を翌年に持ち越したいところです。

しかしつみたてNISAでは、余った非課税枠を翌年に持ち越すことはできません。


つみたてNISA(積立NISA)はこんな人が向いている!

つみたてNISAの特徴をふまえて、どのような人がつみたてNISAに向いているのかみていきましょう。

投資初心者の人

つみたてNISAは投資初心者におすすめですが、その理由は金融庁が厳選した金融商品を扱うことになるからです。

金融機関で投資信託の数は約6,000以上あり、投資初心者がその中から良質な商品を選ぶのは難しいでしょう。

投資初心者はつみたてNISAを検討してみてください。

投資するための資金がない人

つみたてNISAは一括投資が認められていません。

定期的に継続して積立を行なう必要があることから、少額で始めるのは一般的です。

途中で資金の引き出しを考えている人

つみたてNISAで投資をしているときに大きな資金が必要になり、途中で引き出したいときもあるものです。

つみたてNISAであれば、売却代金や配当金をいつでも引き出すことができますので、教育資金や住宅資金など、大きなお金が必要なときに便利でしょう。

収入がない人

当記事でも、つみたてNISAと比較するために「iDeCo」について取り上げましたが、iDeCoは毎月の掛金が所得控除になるため、所得税・住民税が安くなります。

しかし年収が1,000,000円以下の人は所得税や住民税を納めていないことから、iDeCoの恩恵を受けることができませんので、つみたてNISAを利用して運用益や分配金の非課税の恩恵を受けることができるのです。

50歳以上の人

iDeCoでは積み立てられる年齢が60歳までなのに対して、つみたてNISAは年齢に関係なく最長20年間長期積立投資ができます。

定年退職後も長期で投資をお考えの方は、つみたてNISAを選択するといいでしょう。


まとめ

今回は、つみたてNISA(積立NISA)のメリット・デメリットについてご紹介しました。

これから投資をしよう!とお考えの方は、ぜひつみたてNISAを選択肢に入れてください。

つみたてNISAを始める前に、当記事にありますつみたてNISAの特徴や、メリット・デメリットを熟読し、つみたてNISAの理解を深めていただければ幸いです。

今回の記事を参考に、つみたてNISAで資金を増やしてみてはいかがでしょうか。

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